23 5月 その五・ソレノイドで「連打」しよう
みなさまこんにちは、アンドウくんデス。
今回は、電気を流すと「押(お)す」「引く」の動きをする「ソレノイド」というパーツを紹介しましょう。
これは5V(ボルト)で動くタイプなので、マイ電源でも使えます。
使っているとだんだん熱くなってきますので、電気を流す時間は10秒以内(いない)にしてくださいネ。
どのような仕組(しく)みなのか、分解(ぶんかい)してみましょう。
アレ? 筒(つつ)のような部品に導線(どうせん)が巻(ま)きつけてあるだけですネ。。。
これはコイルといって、電気を磁力(じりょく)に変える部品で、つまりソレノイドの正体(しょうたい)は電磁石(でんじしゃく)なのです。
コイルはこのような記号(きごう)で表されます。
見たままの形なので、覚(おぼ)えやすいですネ!
右側(がわ)の「6VDC」と書かれた部品がコイルです。
リレーは磁力(じりょく)を使ったスイッチで、コイルに電気を流すと接点(せってん)が動き、電気を流したり止めたりします。
タイマーといっしょに使えば、1時間後に照明(しょうめい)をオフにする、なんてこともできるンですよ。
コイルにはオモシロい性質(せいしつ)があります。
このリレーには動作確認(どうさかくにん)用のLEDがあるので、これを見ながら説明しますね。
電気を流すとリレーが作動(さどう)する音と同時(どうじ)にLEDが点灯(てんとう)します。
LEDはコイルと並列(へいれつ)につながっているので当たり前ですね。
それではコイルにつないだ電源のプラスとマイナスを逆(ぎゃく)にしてみましょう。
コイルはどちらがプラスでも磁力を発生するので、リレーはちゃんと動きます。
しかしLEDは… 光り方がヘンですね!
リレーがオフになるときに、一瞬(いっしゅん)だけ光るようになってしまいました。。。
これは逆起(ぎゃっき)という現象(げんしょう)で、コイルに電気を流そうとすると「流れに逆(さか)らう」方向に、電気を止めると「流れ続ける」向きに電気が発生するのです。
ヒネクレモノとも言えますが、「今の状態(じょうたい)」を続けるために発電しているンですね。
電気を止めたときは、電源よりも何倍も高い電圧(でんあつ)が発生し、ほかのパーツを壊(こわ)してしまうこともあります。
そのため、電源とは逆向きに「ダイオード」という部品をつけておくのが一般的(いっぱんてき)で、発生した電気が空回(からまわ)りするようなかたちになるので「フライホイール・ダイオード」とも呼(よ)ばれます。
リレーをオフにしたときにLEDが光ったのは、LEDがフライホイール・ダイオードの役割(やくわり)をしたからなのです。
ナゾが解(と)けたところで、ソレノイドの高速(こうそく)連打(れんだ)にチャレンジしてみましょう!
フライホイール・ダイオードも高速な「ファスト・リカバリー」というタイプを使います。
スイッチを操作(そうさ)する速さにも限界(げんかい)がありますので、部室(ぶしつ)に余(あま)っていたマイコンを使うことにしました。
ただし、ソレノイドには1A(アンペア)ぐらいの電流(でんりゅう)が必要で、マイコンからは取り出せません。
そこでマイコンはFET(エフ・イー・ティ)を、FETはソレノイドをオン/オフさせる2段(だん)に分けることにしました。
マイコンから1秒間に100回の信号(しんごう)を送ると、こんな感じで動きます…
ソレノイドが毎秒(まいびょう)100回動いているとは思えませんが、速すぎて何回かわかりまセン…
ファミレスで見かける「呼び鈴(よびりん」を鳴(な)らしてみたら、昔の電話みたいな音になりました。
これなら絶対(ぜったい)に気づいてもらえそうですが、とてもヤカマしいです…
モーターの「回転(かいてん)」に加えソレノイドの「押す・引く」を使えば、いろいろなものが作れそうですね。
それではみなさま、ゴキゲンヨウ~!