その六・モータードライバで「探査ロボット」を作ろう

その六・モータードライバで「探査ロボット」を作ろう

アンドウくん
アンドウくん

みなさまこんにちは、アンドウくんデス。

今回は、家電や工作に欠かせないモーターをカンタンに制御(せいぎょ)できる「モータードライバ」を紹介します。

モーターはこのような記号で表されます。
「M」って書いてあるだけで、なーんか手抜(てぬ)きな感じがしますが、これが正式(せいしき)な記号なんですヨ。

モーターの導線は赤や黒で色分けされ、どちらをプラスにつなぐかで回転する方向が変わるのは、みなさんごぞんじでしょう。

アンドウくん

また、導線にスイッチを取り付けるか、「その5」で紹介したFET(エフ・イー・ティ)を追加すれば、電池を抜(ぬ)かなくても 回る~止まる をコントロールできます。

それではここで問題(もんだい)です。
モーターの回る方向を変えたいときは、どんな回路(かいろ)にすれば良いでしょうか?

電池を抜いて向きを逆にする、はダメですよ。
はい残り30秒。。。

アンドウくん

はーい正解(せいかい)を発表しまーす。
いくつかの回路が考えられますが、もっともシンプルなのは4つのスイッチを使う方法です。

アンドウくん
イラストのようにAとCをオンにすれば赤い線がプラスにつながり、BとDならマイナスにつながるので、モーターを逆回転させることができるのです。

これは「その5」で紹介したリレーというパーツで、スイッチの代わりに使えばマイコンなどからオン/オフできるようになります。
前に進む 止まる バックする ができれば、ロボットカーも夢(ゆめ)ではありませんね。

ただし1つのモーターに4つのリレーが必要(ひつよう)なので、大きくなってしまうのが難点(なんてん)です。

アンドウくん

そこでオススメなのが「モータードライバ」というパーツです。

これはDRV8835という部品を使ったキットで、およそ1×1.5cm(センチ・メートル)と小さいのに、2つのモーターをコントロールできるンです。

使い方もシンプルで、例えばモーター1を前進させるなら10番ピンを、バックなら9番ピンを電源のプラスにつなぐだけでOKです。

また、マイコンは3.3~5V(ボルト)のものがほとんどなのに対し、モーターは6~12V用のものも少なくありません。そこで制御(せいぎょ)用とモーター用で異(こと)なる電圧(でんあつ)になっても使えるようになっています。

スバラシい!!

アンドウくん

こうなったら、モーターで走るロボットカーを作ってみたくなるのが人情(にん?じょう)デス。

はかせにもらったタミヤさんの「工作セット」と、前回使ったマイコンで探査(たんさ)ロボットを作ってみましょウ。

どちらも余(あま)り物ですが、欲しがりません 勝(か)つまでは。

電源には単4サイズのニッケル水素充電池を使うことにしました。
ニッケル水素充電池は1.2Vなので4本を直列(ちょくれつ)にして4.8V、マイコンは5Vなのでちょうど良い電圧になります。

モーターは、模型(もけい)の定番(ていばん)といえる「FA-130RA」を使います。
本当は3Vまでで使うモーターを4.8Vで動かしますので、良い子のみなさんはマネしないでくださいネ。

ギヤボックスと電池を置いたらいっぱいになってしまいましたので、

2階(かい)建(だ)てにして、マイコンとモータードライバは上の階にセットしましょう。

マイコンの4つのピンと、モータードライバの7~10番ピンを接続します。
これでマイコンの指示(しじ)に従(したが)って、前後左右どちらにも進めるようになります。

まずは室内で試運転(しうんてん)です。

履帯(りたい)の特長(とくちょう)を活(い)かし、その場で向きを変える「超信地(ちょうしんち)旋回(せんかい)」をさせてみました。電源が4.8Vなので、とてもスバヤいですね!

ただ、左右のモーターの速さがビミョウに違うので、止まる向きが揃(そろ)わないのが気になりますが、これで完成でーす。

アンドウくん

この探査ロボットで、前人未踏(ぜんじんみとう)の洞窟(どうくつ)や未開(みかい)の地を発見したいものです。

そこで、偉大(いだい)な探検家(たんけんか)へのオマージュとして「川口さん」と名づけることにしました。

これでサソリもヘビも底なし沼もコワくありません!!

アンドウくん

とはいえ、まだ実験段階(だんかい)なので、プログラム通りにウロウロしているだけ… 探査とは呼べませんが。。。

直進とターンを繰(く)り返して、もとの場所に戻(もど)って来れるか試(ため)してみました。

動きがわかりやすいように、ターンの前後は約1秒停止するようにプログラムしてあります。

行け!川口さん!!

アンドウくん

直進もターンも、すべてモーターを回す秒数(びょうすう)で指定(してい)しているので、なかなか正確(せいかく)に進みませんね… 最後は完全にナナメに走っています。

それに路面(ろめん)の影響(えいきょう)を受けているようで、場所によってフラフラしています。
まっすぐ走らせるだけでもタイヘンなことがわかりました。

アンドウくん

とはいえ、スタート地点のマークから30cm(センチ・メートル)ぐらいのところに戻(もど)ってきたので、さほど悲観(ひかん)することはなさそうです。

あとはプログラム次第(しだい)ですね。

アンドウくん

モータードライバを使えばカンタンにロボットを作れることがわかりました。
「川口さん」がバージョンアップされたら、また紹介しますね。

それではみなさま、ゴキゲンヨウ~!