09 11月 第3話 ITとICT、違いはなに?

ねぇはかせ、最近よく聞く「ICT」ってなに?

ICTとはインフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーの略で、
「情報通信技術」のことじゃ。
「情報通信技術」のことじゃ。

情報通信って、インターネットのこと?

インターネットは「IT」じゃな。紛らわしいからITから説明しよう。
ITはインフォメーション・テクノロジーで、日本語では「情報技術」じゃ。
ITはインフォメーション・テクノロジーで、日本語では「情報技術」じゃ。

ICTから通信がなくなっちゃう?

逆じゃ。
ITはインターネット網など情報をやりとりするための機器、と考えるべきじゃな。
ITはインターネット網など情報をやりとりするための機器、と考えるべきじゃな。

じゃあメールするだけでICTなの?
なんかフツーだね。
なんかフツーだね。

そうとも言えるが、ICTはもう少し進んだ使いかたを意味する。
例えば健康管理じゃな。
例えば健康管理じゃな。

えぇ?
どうやって管理するの?
どうやって管理するの?

身近なものでは、歩いた距離がわかる「万歩計」アプリじゃな。
スマホを持ち歩くだけで運動不足かチェックできるし、ほかのひととデータを共有したり比較することもできるんじゃ。
スマホを持ち歩くだけで運動不足かチェックできるし、ほかのひととデータを共有したり比較することもできるんじゃ。

病院や薬局が情報交換しあえば、引っ越ししても同じ治療が受けられるニャ。

大型の液晶モニタを使って授業すれば「電子黒板」になるし、タブレットを教科書やノートの代わりにすることもできる。
どんな機械かではなく、情報を伝えたり共有する使いかたをICTと呼ぶんじゃよ。
どんな機械かではなく、情報を伝えたり共有する使いかたをICTと呼ぶんじゃよ。

スマホのカメラやセンサーを使えば、いろいろな情報を共有できるニャ。
みんなもおもしろい使いかたを考えてみてニャ!
みんなもおもしろい使いかたを考えてみてニャ!

質問:ITとICT、違いはなに?
答え:ITはインターネット網やネットワーク機器などのインフラ、ICTはそれらを使ったサービスを意味します。
コンピュータが普及し始めたのは1960年代で、当時はネットワークなしで単独で使うか、あっても建物内に限定されているのが当たり前でした。
そのためコンピュータは「設備」の一部として扱われていたため、経済産業省が中心となってIT政策が進められていたのです。
1990年代になると多くのひとがインターネットを利用できるようになり、コンピュータは「情報通信」の手段へと変わっていきました。
設備よりも「通信」が注目されるようになったため、管轄は総務省に変わり、ICTと呼ばれるようになったのです。
現在は「コンピュータ=情報通信」の構図が色濃く、ITとICTの違いがはっきりしませんが、歴史を考えると、
・IT … 設備
・ICT … 通信
と表現できるでしょう。