第3話 ITとICT、違いはなに?

第3話 ITとICT、違いはなに?

くるみ
ねぇはかせ、最近さいきんよくく「ICT」ってなに?
はかせ
ICTとはインフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーのりゃくで、
情報通信技術じょうほうつうしんぎじゅつ」のことじゃ。
わたる
情報通信じょうほうつうしんって、インターネットのこと?
はかせ
インターネットは「IT」じゃな。まぎらわしいからITから説明せつめいしよう。
ITはインフォメーション・テクノロジーで、日本語にほんごでは「情報技術じょうほうぎじゅつ」じゃ。
くるみ
ICTから通信つうしんがなくなっちゃう?
はかせ
ぎゃくじゃ。
ITはインターネットもうなど情報じょうほうをやりとりするための機器きき、とかんがえるべきじゃな。
わたる
じゃあメールするだけでICTなの?
なんかフツーだね。
はかせ
そうともえるが、ICTはもうすこすすんだ使つかいかたを意味いみする。
たとえば健康管理けんこうかんりじゃな。
わたる
えぇ?
どうやって管理かんりするの?
はかせ
身近みぢかなものでは、あるいた距離きょりがわかる「万歩計まんぽけい」アプリじゃな。
スマホを持ち歩も あるくだけで運動不足うんどうぶそくかチェックできるし、ほかのひととデータを共有きょうゆうしたり比較ひかくすることもできるんじゃ。
ナビ
病院びょういん薬局やっきょく情報交換じょうほうこうかんしあえば、引っ越ひ こししてもおな治療ちりょうけられるニャ。
はかせ
大型おおがた液晶えきしょうモニタを使つかって授業じゅぎょうすれば「電子黒板でんし こくばん」になるし、タブレットを教科書きょうかしょやノートのわりにすることもできる。
どんな機械きかいかではなく、情報じょうほうつたえたり共有きょうゆうする使つかいかたをICTとぶんじゃよ。
ナビ
スマホのカメラやセンサーを使つかえば、いろいろな情報じょうほう共有きょうゆうできるニャ。
みんなもおもしろい使つかいかたをかんがえてみてニャ!

質問:ITとICT、違いはなに?

 

答え:ITはインターネット網やネットワーク機器などのインフラ、ICTはそれらを使ったサービスを意味します。

コンピュータが普及し始めたのは1960年代で、当時はネットワークなしで単独で使うか、あっても建物内に限定されているのが当たり前でした。
そのためコンピュータは「設備」の一部として扱われていたため、経済産業省が中心となってIT政策が進められていたのです。

1990年代になると多くのひとがインターネットを利用できるようになり、コンピュータは「情報通信」の手段へと変わっていきました。
設備よりも「通信」が注目されるようになったため、管轄は総務省に変わり、ICTと呼ばれるようになったのです。

現在は「コンピュータ=情報通信」の構図が色濃く、ITとICTの違いがはっきりしませんが、歴史を考えると、
・IT … 設備
・ICT … 通信
と表現できるでしょう。