15 5月 第6話 タッチパネルは「タッチ」なしでも操作できる?
騒々しいのぅ、いったいどうしたんじゃ?
ボクのスマホ、ヘンなんだ!
ヘコまないし、触ってないのにアプリが起動するんだよ!!
ヘコまないし、触ってないのにアプリが起動するんだよ!!
ヘコむ? おぉタッチパネルのことじゃな?
いまのスマホには静電容量という技術が使われているから、ヘコまなくて良いンじゃよ。
いまのスマホには静電容量という技術が使われているから、ヘコまなくて良いンじゃよ。
初期のタッチパネルは画面に膜が貼りつけられていたから触れると少しヘコんだけど、このタイプはほとんど見かけなくなったニャ。
静電って、冬にパチンってなる静電気のこと?
うむ、蓄えられた電気という点では同じじゃが、別のものじゃ。
画面にタッチしたら火花が飛んだ、なんてことはないじゃろ?
画面にタッチしたら火花が飛んだ、なんてことはないじゃろ?
そうよね。
でも、どうしてタッチしたことがわかるの?
でも、どうしてタッチしたことがわかるの?
うむ。表面型というタッチパネルには電気が流れる膜があっての、そこから指に電気が流れるんじゃ。
指に電気って、感電してるってこと??
ホッホッ、感電といえばその通りじゃが、ごくわずかな電気だから安心せい。
スマホは指に向かって電気が流れている場所を探し、タッチしているところを割り出しているんじゃよ。
スマホは指に向かって電気が流れている場所を探し、タッチしているところを割り出しているんじゃよ。
そうなんだ… じゃあどうしてタッチしてないのにアプリが起動したの?
それは投影型といってな、さらに感度が良いタイプだからじゃ。
投影型は指を近づけるだけで反応し、何か所か同時に触れる「マルチタッチ」にも対応できるスグレモノなんじゃ。
心配どころか、むしろ喜ぶべきじゃな。
良かった!コワれてないんだね!
じゃあゲームの続きしなくちゃ!
じゃあゲームの続きしなくちゃ!
やれやれ、またゲームか…
故障中と言っておいたほうが良かったかも知れんのう…
故障中と言っておいたほうが良かったかも知れんのう…
質問:タッチパネルは「タッチ」なしでも操作できる?
答え:できる
投影型静電容量方式のタッチパネルは、画面に触れなくても操作できます。
現在のスマホやタブレットは「投影型静電容量方式」のタッチパネルが主流になっています。
電気には、磁石のように互いを引き寄せたり遠ざける「クーロン力(りょく)」が働き、投影型はこの力を利用しているのです。
投影型の画面の下には「電気を蓄える層」が二段あり、普段は二層の電気が互いに引きあいバランスが保たれています。
ところが、人間の身体には多くの水分があり電気を流す性質があるため、指を近づけるとこのバランスが崩れてしまうのです。
電気を蓄える層は碁盤のように区切られているため、スマホは変化があった場所を特定し、そこにあるアイコンのアプリを起動する、などをおこないます。
電気の層のバランスが崩れれば「タッチ」したことになるので、画面に触れなくても近づけるだけで操作できるのです。
投影型はたくさんのセンサーがあるような構造のため、複数箇所を同時押しする「マルチタッチ」ができ便利ですが、コストが高いデメリットもあります。
また、人体を基準に作られているため手袋やゴムなどには反応しません。そのためスマホ対応の手袋や専用のタッチペンが存在するのです。